たけちゃん: 2004年12月アーカイブ

この週末、純さん、若さんと3人で赤岳主稜&阿弥陀岳北稜に行ってきました。当初のメンバーは5人でしたが、えびすさんとおのさんは残念ながら風邪でリタイヤ、3人での登攀になりました。

コースタイム
1日目
美濃戸7:15 - 行者小屋9:40
行者小屋10:25 - ジャンクションピーク 11:15
第1岩峰登攀開始12:00 - 阿弥陀山頂13:20 (1時間20分)
阿弥陀山頂13:40 - 行者小屋14:15
2日目
行者小屋6:35 - 文三郎道分岐7:25
登攀開始7:45 - 赤岳南峰頂上9:50 (2時間5分)
赤岳南峰10:25 - 行者小屋11:00
行者小屋11:55 - 赤岳山荘13:15

今回は軽量化には気を遣ったので出発前のザックの重さは4人用テントを含めて23kg。昨年末の八ヶ岳の30kgに比べるとウソみたいな軽さです。

前日のうちに赤岳山荘駐車場に入って仮眠、駐車場代2000円を払って出発。2時間半ほどで行者小屋着。

1日目:阿弥陀岳北稜
テント設営、ガチャを身につけ出発。純さんがこの前登ったときには取り付きがよくわからなかったそうなので、前もってWeb上の記録などを調べておきましたが、幸いにも今回は雪が少なく、夏道通しであっという間にジャンクションピーク直下まで行けました。

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<北稜アプローチにて。目の前のピークがジャンクションピーク>

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<夏道からジャンクションピークへの登り>

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<北稜から横岳西面を望む>

さらに夏道をたどればJP~第1岩壁をショートカットして岩壁直下まで行けるようです(先行していた岐阜の日帰りパーティはそうしていた)が、僕たちはきちんと(?)登ろうということでJPからリッジに取り付きました。雪が少ないが、稜線上だけはハイマツとシャクナゲが比較的薄くて、ヤブこぎという感じではなく、40分ほどで第1岩峰下に到着。

● 1P目(香取リード)
取り付きは手前のフェースと左手に回り込んだクラックの両方にしっかりとしたペツルの支点が打たれていました。先行パーティはフェースをノーアイゼンで。僕たちはアイゼントレも兼ねてアイゼンでクラック側から登りましたが楽勝です。岩もしっかり固まっているので安心して取り付けました。

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<北稜1P目純さん>

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<北稜1P目ビレイヤー若さん>

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<北稜から赤岳西面。左からショルダーリッジ、主稜、南峰リッジ>

● 2P目(若リード)
1P目よりは登り甲斐ありますが、特に問題なし。リッジ上に出て傾斜の緩くなったところに1本あるハイマツの幹でビレイ。その後は練習も兼ねてショートロープで阿弥陀頂上へ。

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<北稜2P目若さん>

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<阿弥陀山頂>

山頂はクライマーでにぎわっていました。南陵を登ってきたパーティに写真を撮ってもらい、20分ほど休んで帰路へ。明日の主稜のルートを目で追いながら、北稜沿いの夏道を駆け下り、14:15行者小屋着。

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<行者小屋の様子>

夜は若さんの鍋で宴会。僕は体温調節に失敗してしまって、少し熱っぽくて食があまり進まずすみませんでした。周りのテントがまだまだ宴会を続けるなか、うちのテントは19:00に消灯。

2日目:赤岳主稜 (取付~南峰山頂:2時間5分)

本当は6:00のまで爆睡の予定でしたが、さすがに11時間の睡眠はとれず、3人とも5:30にやむなく起床。周りは既に出発準備を始めている。心配だった昨晩の熱も無事に下がって、むしろ絶好調なくらいだ。

文三郎道をたどると昨日登った阿弥陀北稜の稜線がきれいに見える。

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<中央が阿弥陀北稜、スカイラインは北西稜>

文三郎道最後の鉄製の階段を登り切ってすぐところでアイゼンを着け、鎖を越えて取り付きへの踏み跡へ。アプローチから見たときはずーと渋滞していましたが、僕たちは朝一取り付き組では最後だったようで、先行は先週の谷川天神尾根でもお会いしたBush 山の会の3人パーティのみ。逆に空いていました。

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<主稜の取り付き>

● 1P目(香取リード)チョックストーンを抜けるのが難しいように書いてありましたが、雪が少ないからか、全く問題なし。雪がついて無いので、岩が脆く落石をしないように気を遣うことの方が難しいくらいです。

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<1P目リードの純さん>

ピッチを切ったところから正面の岩壁まではほとんど雪が着いていないのでコンテで進む。

● 3P目(たけのうちリード)
スタカットで来れば何P目になるのだろうか。主稜上で特に顕著な岩壁でここは是非ともリードしたいと思っていたところ、リードさせてもらえることに。先行パーティが譲ってくれたこともあってちょっと緊張気味に、正面を右から回り込む。少しトラバースしたところのフェースと右のクラックが弱点に見える。フェースの方がホールドが多少小さいかなと言う程度で基本的にはガバなので同じくらい。今回はフェースに取り付いてみた。登り切ったリッジでビレイ。

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<3P目(核心部)の出だし(たけのうち)>

あとはコンテで進み、最後の簡単な岩場を越えて北峰直下に出て終了。以前ここで主稜を登ってきたパーティに出会ったことが、自分のアルパインクライミングの起点になっていることを思い出しながら、南峰で握手。

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<赤岳南峰にて>

記念撮影をすませ、阿弥陀北稜、赤岳主稜と自分たちのトレースしたリッジを眺めたり、南峰リッジの取り付きとルートを確認したりしながら文三郎道を下る。全くアイゼンは必要なかったです。(スクールでむりやりアイゼンを付けて登らされている少し可愛そうな光景にも遭遇)テントを撤収、帰り支度をして小屋を出発発、1時間半弱で美濃戸着。
原村の「もみの湯」で汗を流し、「小松山荘 山の幸」に行く予定でしたが、山の幸は残念ながら14:00~17:00の休み時間中でしたので、小淵沢ICのすぐそばの「ほうとう 松木坂」で食事をしました。

今回は異常に雪が少なく、天候が極めて安定して風も無かったので、どちらのルートも易しく、余裕を持って楽しめました。また3人だったので登攀のスピードを心配していましたが、ほとんどコンテで行けたので早く抜けられました。どちらももっと雪が着いている時期にもう一度ツルベで行こうと思います。

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NHKスペシャルのサイトによると「極北の大岩壁~北極圏・1200メートルの壁に挑む~」が12月18日(日)の15:05~15:54に再放送されるようです。
これを撮影したスタッフもかなりすごいですね。僕の大学のワンゲル時代の同期もNHKに就職しましたが、こういう人は多いのですかね。録画予約しなくちゃ。

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会山行で谷川岳天神尾根に行きました。ボッカ訓練の記事にも書きましたが、雪山に入るためにはボッカと雪上トレーニングへの参加が必須となってます。

参加者は総勢22名。会山行と言えども、これだけの人数が集まる機会はあまりありません。普段の個人山行ではあまり一緒に行く機会のない皆さんとも交流が図れるので会山行は好きです。

前日はいつもの土合駅。僕たちは遅出組だったのですが、着いたらまだ宴会が続いていました。
翌日ロープウェイでスキー場まであがり、班分けを兼ねた軽いミーティングの後、天神尾根へ。
僕の班(L椎谷)は、歩き出してすぐの左側にあるブッシュの無い広い斜面で、歩行、滑落停止、制動確保の練習をしました。
その際にビレイヤー確保のための立木で取った支点の結び方も勉強になりました。メインロープの末端にエイトノットで輪を作り、立木に5回ほど巻き付け、輪に安全環付きカラビナを掛け、ビレイヤー側ロープにそのまま引っかけるだけというものです。回収も楽そうでした。

お次のビーコン探しでは、僕のビーコン(オルトボックスX1)が調子が悪いことがわかりました。このビーコンは遠い時にはアナログで大体の方向を示し、近くに来るとデジタルで距離が出るのですが、今回は至近距離なのに距離表示に精度が出ず、さらに時々デジタルが外れてアナログに戻るという意味不明の挙動を示してました。全く使えないわけでは無かったですが、今年同機種を買った若さんのビーコンとの差は歴然でした。来週の八つが終わったら家族サービスで一ヶ月ほど山に入れないのでカモシカに修理に出す予定です。

今回の雪上訓練は歩きにも重点をおくとのことで、天神尾根を少し往復。その後、ロープウェイ駅の近くで、プロープ(ゾンデ)の組み立てと突き方の練習の後、全員が1m程度の間隔で横並びになって雪面の雪を取り除き、大声でコール、雪中からの音に耳をすます、繰り返しながら前進する「スカッフ&コール」をやって椎谷班の練習は終了。今回も、復習だけでなく、毎年新しいことを教えてもらえるので非常に有意義ででした。

スタンディングアックスビレイとコンテの結束方法ができなかったので、来週末の赤岳主稜・阿弥陀北稜に向けて家で復習しておかなくては・・(八ヶ岳はきっと雪が無いのでスタンディングアックスビレイは使わないでしょうが。)

帰りは水上温泉街によって、ウワサの70円浴場「湯原共同湯」の跡地(?)に建った「ふれあい交流館」で汗を流し、またまたウワサのやぶそばで山菜せいろ(1500円)を食べて帰りました。

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先日から「今週の鍛錬」シリーズを始めましたが、自分のトレーニング不足を露呈しているだけのような気が・・・でももう少し続けてみます。

12月8日(水)
今週に入って昼休みも仕事漬けだったので、ちょいとグロッキー気味でしたが、昨日になって会の純さんから喝入りコメントをいただきましたので、愛名緑地のボッカ場所へ。
先週の金曜日のボヤのあとを横目に見ながら、36kgを3セット。(合計105m)

12月10日(金)一昨日と同じコース。3本目まではきついのですが、4本目、5本目からは「ウォーキング・ハイ」状態で楽勝。あと2本くらいは行けそうな状態でしたが、時間切れで終了。
36kgを5セット。(合計175m)

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冬山になくてはならない手袋。高校・大学時代は、手にぴったりフィットする小さい手袋の上に分厚いハンガロテックス(ハンガロン)手袋をはめ、その上にゴアテックスのオーバー手袋をかぶせていました。
オーバー手袋はブカブカのフリーサイズでしたので細かい作業をするのは非常につらかった記憶があります。

その後、一昨年まではモンベルの「システム3グローブ」を使っていました。これはアウターシェル、ゴアテックスインサート、フリースインナーの3層構造になっていて、アウターとインナーはいろいろ組み合わせを変えられるという特徴を持っています。これによって調節の幅が広がるため、一般的には便利なのでしょうが、僕には非常に使いにくいものでした。

特にフリースインナー手袋だけになりたいのに、黄色いぺらぺらのゴアテックスインサートもフリース手袋と一緒に脱げてしまうことも多く、結局アウターシェルにゴアテックスインサートはめなおすのに時間がかかってしまい、テキパキ行動したい冬季登攀にはあまり向いていないように感じました。
というわけで、昨年はもっと使いやすい手袋を色々と探しました。

とりあえずの要求条件は以下の4つでした。
(1) アウターシェル自体にゴアテックスインサートが一体になっていること。
(2) アウター単体で手袋として使えること。(さらにフリースのインナーがついていればなお良い)
(3) アウターの手のひらや指先が、耐久性があって滑りにくい素材であること。
(4) しなやかで、特に小指が曲げやすくて痛くならないこと。
(僕個人的には握力温存のために重要なファクター)

いくつかの手袋が候補にあがりましたが、結局The North FaceのSummitシリーズの「Vertex Glove」にしました。
(今年はさらにモデルチェンジしているそうです。)
昨年12月の八ヶ岳西面で本格デビューしましたが極めて快適でした。他のと比べたわけではありませんが、満足できるクォリティだと思います。

ちなみに、先週末行った御殿場プレミアム・アウトレットには、昨年までのモデルが値下げされて10000円位で売られていました。

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今週末は家族旅行で山中湖に行きました。

土曜日は雨だったので、富士山の積雪を期待したのですが
残念ながら翌日は暑いくらいの陽気で、富士山も写真の通りです。
去年の方がまだ雪があったかも。

来週は会の雪上訓練なのですが、この状況ではちょっと・・・という感じですね。

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追記:
某MLからの情報で、実際にこの週末雪上トレされた方の話では、7合目までいかないと雪は無いそうです。

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11月29日(月)
ボッカ力に不安があるので、昼休みに32kgの荷を背負い、30分ほど歩く。35mの登り下りを5セット、合計175m。

11月30日(火)
今日は大切な面接があることもあってトレーニングは休息日。
昨日のプチボッカの筋肉痛はなし。つまり負荷不足ということのようです。
次回からは負荷を上げなくては・・・

12月2日(木)
昼休みのボッカの荷を35kgに増量して、35mの登り下り。月曜日と比べて3kg重いだけだが、30kgを越えると1kgの差が結構こたえます。
3セット目で、なんと山道沿いに灯油をまき、火を付けた大バカ野郎がいて、山火事騒動になりました。お陰で昼休みの貴重な時間を取られるわ、火傷しそうになるわでさんざんでした。
というわけで、結局今日は3セットで終わり。(合計105m)
今のボッカ場所(愛名緑地)、静かで気に入っていたんだけど、今日の事件は身の危険を感じたので、七沢森林公園あたりに、別のボッカ場所を探して見ようかな・・

12月3日(金)
今日は1日出張だったのでトレーニングできず。
足の付け根とふくらはぎが激しい筋肉痛。35kg x 30分くらいがちょうど良いのかな。

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今晩は福島さん、加藤さん、マタギさんの4人でストマジへ。
ストマジはなんと8月以来。でも福島さんは1年ぶり、加藤、マタギペアはストマジ初めてだそうです。

まずはツインモンスターのスラブで加藤さん&マタギさんにグリグリの使い方を練習してもらう。
グリグリでのロアーダウンの練習をしてもらうのと、自分のアップも兼ねて、スラブ壁右側を軽く登る。
初めて組むパートナーに確保してもらう時は正直すっごく緊張します。でも自分の初めての頃だって、会の諸先輩方がイヤな顔ひとつせずに体を張って練習台になってくれたんですよねー。ホント感謝感謝です。

トップロープでアメリカンピナクル奥面の10bをやるが、「カンテ禁止」とあったのに、解が見つからず、カンテを使ってしか完登出来ませんでした。

ツインモンスター奥足左面の10b/cにトライするが、むちゃくちゃ遠くてとても届かず、A0を繰り返す。
続いて福島さんが同じ面の(5.10a/E山ルート)にチャンレンジするが、ハリボテ部分でどうしてもクリップできず、ロープを出した状態で2回フォール。4m位ランナウトしたと思います。(1回目はあと1.5m位でグランドフォールするところでした。)でも、ケロッとして、すぐに再チャレンジする姿にイタく感動しました。この不屈の精神力は、自分も目標とするべきところです。

その後、ロープがかかったままの同ルートをマタギさんがチャレンジして、さらに1本追加のヌンチャクを掛けてくれたものの敗退。そのあと、僕も触ってみる。みんなが苦労していたハリボテからの一手(一足?)を何とか見つけられたので、めでたく完登。

ストマジでは腹筋背筋のトレーニングのため、とりあえずルーフに触ることにしています。というわけで一番簡単そうなルート(5.10b)に取り付く。ムーブ自体は頭を使う所はなく全く問題はないのですが、いかんせん長いので、ちょうどルーフにぶら下がっている時に持久力が切れてしまいワンテン入れてしまい、先週に引き続き猛省。テンション後は心を入れ替えて気合いをためて一気に終了点へ。先週J-Wallの反省点だった「ハングではなるべく迷わず、悩まず、サッサといく」を実践できなかったのが悔しいっ。

アメリカンピナクル左面(オートビレイ)の10cをOSしたところで、かなり腕に来てしまったので、後は軽く流しモード。福島さんが挑戦しているのを見て登りたくなったアメリカンピナクル奥面の5.9を登り、あとはボルダーで軽くダウンをしてタイムオーバー。

結構腕が良い感じにパンプし、ハンドル握るのに苦労しながら帰路につく。

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プロフィール

  • 神奈川県・広沢寺の岩場から約10分の所に住む、関西系O型39歳。
  • バリエーションを志し、相模ACの門を叩く。1男1女パパで家族サービスとの両立が目下の悩み。

2014年7月

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