相模ACの10月第2例会

毎月第4水曜日は、相模ACの第2例会の日。

今日は「搬出」の勉強会と、10/11~12に起きた谷川・2ルンゼの遭難経緯報告の2つがテーマ。

搬出の勉強会は、実は久しぶりで、だいぶん忘れてしまっていることに愕然としました。搬出などの普段使わない(方が良い)「防御面」の技術は、クライミング技術自体のような「攻撃面」の技術とは異なり、定期的な訓練が必要だと痛感しました。

谷川・2ルンゼの方は、僕も留守宅(在京)本部として、遭難対策の手伝いをさせてもらいました。

2ルンゼは、深く切れ込んだルンゼがチョーかっこ良く、実は僕も狙っていたのでした。なので、ブログや「日本登山体系」、絶版になった「谷川岳の岩場」などで、下調べをしてたところだったので、計画書が出たときは、「先を越された~」って感じでした。もともと谷川・一ノ倉沢でもあまり登られていないルートで、情報も少なめだったので、会の仲間がどんな登攀をするのか、とっても気になってました。

結果としては、ルートは完登したものの、気象条件の悪化のため懸垂下降を決断、しかし、スタックしたロープが回収不能になり、行動不能のためテラスでのビバーク、さらに翌日も雨だったため進退窮まって、救助要請という残念な結果になってしまいました。ただ、ケガもなく無事に下山できたことが何よりも良かったです。

昨日の報告会では、リーダーと関係者からの経過報告と、リーダーへの事実関係の確認が中心でした。詳細は割愛しますが、支点を確実に取っていたことで、当初の計画より登攀時間がかかりすぎたことから、もう少し早めに撤退の判断をすべきだったのではという意見が多かったです。

今回に限らず、遭難時の反省会でいつも感じるのですが、遭難した当事者をいかに攻撃せずに、ニュートラルな立場で危険行為のみを純粋に抽出・反省し、組織の糧とするか・・とても難しいです。

今回の報告書を読みながら、もし仮に自分が同じ日に同ルートに登っていた場合、自分だったらそれぞれの局面でどのような行動をし、いかに判断したか・・・、色々考えさせられました。

今回は、幸いにもリーダの携帯がNTTドコモだったため、パーティと携帯メールでのやりとりが可能だった(メンバのAUは圏外でした)ので迅速な救助体制に移ることができて非常にラッキーでした。

在京(留守宅)本部を担った立場としては、パーティのリーダにメールで細かな質問するも、なかなかこちらの意図通りの答えを返してもらえなかったりと、机上のお勉強どおりにはいかない部分も多くて良い経験をさせてもらいました。

僕も来年は2ルンゼにチャレンジ!パートナー募集しまっす。

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コメント(6)

何回も読み直しました。

まずは怪我がなくて良かったですね。
お天気悪い中でのビバークは辛かったでしょうね。

お正月の凍傷を思い出しました。
未だに痺れますし
指の皮が剥けますから・・・

自分には耐えられるのか?

どんなに訓練されていても起きる時には起きてしまうのでしょうか?

もっともっと自分自身学ぶべき事が沢山あるなって感じました。

貴重なお話し有り難うございました。
そして遭難対策本部お疲れ様でした。

みとぴーさんへ
みとぴーさんの赤岳主稜での事故はガイドの資格を持っているリーダが自分を基準とした判断をして、悪天で突っ込んでしまったことが原因でしたよね。
忙しくてなかなか休みが取れないこのご時世、突っ込みたくなる気持ちも良く分かりますが、想いに負けて撤退する判断力が、鈍らないようにお互い気をつけたいですよね~。

一の倉2ルンゼの件は発生直後のたけちゃんさんのブログで拝見し、翌日拝見したら消えていたので、軽はずみな投稿はできないなぁ~と相模アルパインクラブの掲示板を毎日見させていただいておりました
当事者が無事なことは幸いでしたね!
判断力の問題が一番だったと私なりに分析させていただきました
2ルンゼもザッテルまで達しているのに何故に下降するのかが?分かりかねました
昨年、私も手と足だけで登ったとこですから状況は分かるつもりです
ザッテルから稜線までは1時間強で登りきれたのにと思った次第です
私の場合は30年ぶりの2回目ということはありましたが一の倉沢では一番易しいルートのはずなので残念でなりませんでした
留守部隊様方、誠にお疲れ様でした

イルボンさんへ
おっと、発生直後のアップ、ご覧いただいてましたか。消しちゃって失礼しました。
下界で留守本部をしているときには、僕も当該パーティがザッテルから危険地帯に下りる判断をしたことは、イコール危険地帯に長くいることを意味するので疑問でした。後でリーダから聞いた話では、ガスで視界が悪かったことなどから、Bルンゼを詰められず、Aルンゼに迷い込む危険があったことから、たとえ時間がかかっても、状況の分かっている行程を戻ろうと判断したとのことでした。
私自身このルートにはまだ行けていないですし、現場の状況は現場にいる者しか分からないので、今はリーダとしてはそう判断をせざるを得ない状況だったのかなぁと考えてます。

イルボンさんのサイトにありました、昨年の2ルンゼ単独登攀はすごいですね。ロープもヘルメットも無し、登山靴での登攀。臆病者の僕にはとっても真似ができません。

ブログもすごい勢いで更新されていますね~。古い登攀写真スキャナで読むのは、さぞかし大変でしょう、全部ダウンロードして取っておきたいくらいです!

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プロフィール

  • 神奈川県・広沢寺の岩場から約10分の所に住む、関西系O型39歳。
  • バリエーションを志し、相模ACの門を叩く。1男1女パパで家族サービスとの両立が目下の悩み。

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